MOWL STAN STORY -4- SURVEILが導く更なる可能性

今回はmowlを代表する金属リム搭載プラスチックモデル『Surveil』について紹介したいと思う。

Surveilは、mowl Ambassador タナカ ダイキ選手の第2弾シグネイチャーモデルとして2018年に発売された。
『Surveillanceの価格帯に手の届かないユーザーの声の元に、より安価で手に取りやすい商品開発のプロジェクト』としてスタートした(mowl Officialより)。


バイメタルモデルを金属リム搭載プラスチックモデルに変更するにあたり、形状をそのままに素材だけを変更すれば…と思う方もいるかも知れないが、やはり素材を変える事により操作性の違いやヨーヨー本体のバランスも大幅に変わる中、Surveillanceの形状を生かしつつもユーザーが納得するプロダクトにしなければならない。

様々な素材でプロトタイプテストを行い、その結果、プラスチック素材を『PC素材』+金属素材を『ステンレス』に選定した。
PC素材特有の軽さとステンレスリムによる力強さの絶妙なバランス/操作性を実現する事を可能にした。

もともと『金属リム搭載のプラスチックモデル(以下:金リムモデル)』は、2000年代前期~中期にかけて当時yoyojam社が様々な金リムモデルをリリースし、ヨーヨー業界に選択肢の幅を広げた。
今日のヨーヨーの選択肢と言うと、やはりメタルモデルが主流であるが、1990年代後期から2000年代前期にかけて、当時主流だったプラスチックモデルから後の金リムモデルの登場により、格段とヨーヨーをプレイにするにあたってのスリープの伸びやバインドヨーヨーによるトリックの開発の幅に多大な影響を与えた。
この金リムモデルの選択肢というのは、ヨーヨー業界にとっても大きなターニングポイントだったのではないだろうか。

mowlからリリースされた『Surveil』は、2000年代前期~後期の金型成型の金リムモデルではなく、削り出しによる金リムモデルという事もあり、当時よりも精度や操作性に関して格段とレベルアップし、現代の金リムモデルとしてmowlの不動の人気モデルとして確立している。

また、ヨーヨーに刻印したアートワークに関しては、Surveillanceシリーズという事もあり、中心に『眼』をアイコンとしたワンポイントのアートワーク、それを取り囲む時計の文字盤を模したアートワークを手掛けている。

カラーバリエーションに関しては、PC素材特有の透明感のあるカラーリングと金属リムのカラーリング(ポリッシュ/マット)それぞれ多数展開できるのも、フルメタルヨーヨーとはまた違った素材感を含めたカラーバリエーションの在り方を魅せている。


1stロットでは、ボディー素材をマットブラックにし、高級感のあるモデルもリリースされた。

同年には、Surveillanceにも取り入れたCamo柄の限定モデル『Blue Camo』もリリースされた。

そして『Surveil』最大の魅力としては、PC素材の透明感を生かした『Skyline Series』ではないだろうか。
ヨーヨーの内側と外側で施したアートワークの鮮明さの変化を楽しめるプロダクトとして、これまで数々の限定モデルをリリースしてきた。

各地の街並みや風景、観光名所をヨーヨーに刻印したモデルは、日本の地域のみならず、世界各地に合わせて数々の限定モデルを製作してきた。

上記のような各地の街並みを取り入れたデザインにとどまらず、是非世界都市にスポットを当てたり、世界の名所を一つのアートワークに集めた【Aroud The World(ATW Edition)】なども今後期待したい。

また、2022年の世界情勢に目の当たりにし、平和を願うためのチャリティモデルとして製作したプロダクト『Ukraine Edition』が発売された。

また、各地のヨーヨーイベントに合わせた記念モデルもリリースされた。

このようにヨーヨーの性能以外にも多様なアートワークを施し、結果としてユーザーの心に刺さるプロダクトに作り上げる事により、『Surveil』の付加価値は更なる進化/選択肢として多種多様に展開されている。

また、ボディカラーに合わせ、レーザー刻印を施した限定モデル『Inferno』『Lightning』は、ひときわSurveilに付加価値をつける貴重なコレクションとなった。

これからも『Surveilが導く更なる可能性』は、『mowlの今後の可能性』に結び付くかの如く、mowlを代表するプロダクトの一つとして、ユーザーの心に響き続けるのではないだろうか。